今回もダイアモンドについてのお話になりますが、基礎的な話のダイアモンドの「
4C 」について、何章かに分けてお話をしていこうと思いますので、お付き合いください。
皆さんもダイアモンドの「
4C 」という言葉はどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。ダイアモンドの品質を表す4項目の名称の頭文字「
C 」をとって、「
4C 」といいます。ダイアモンドの価値は、「
4C 」の価値に決定されるのです。ダイアモンドを購入される時、鑑定書を見て判断することもあるかと思います。この鑑定書に書いてある内容が、この「
4C 」になるのです。それでは、「
4C 」について詳しく見ていきましょう。
- カラット(Carat) ・・・重さ
- カラー(Color) ・・・色
- カット(Cat) ・・・プロポーション
- クラリティー(Clarity) ・・・透明度
1. カラット
大きさを表す単位だと思われがちですが、重量を指す単位です。1カラットは
0.2 グラムの重さを示します。カラットの語源はカロブ(Carob been:イナゴ豆)または、アフリカ珊瑚樹の種子(Kuara)が由来するものであるといわれています。この豆の実を乾燥すると、ほとんど同じ重さで、一粒が約
0.2 グラムでした。この実を使って古代人の人は宝石の重さを量っていたそうです。このカラットという単位は
20 世紀初頭から定められている世界共通の単位です。それ以前は、同じカラット表示を用いても国によって微妙な違いがあり、ロンドン・カラット、マドリッド・カラットなど都市名を冠にした呼び方がなされていたそうです。
カラットは、分数(
1/10 ct)、または小数点第2位までの少数表示に細分されます。ここで混同してはいけないのは、宝石に使用されるカラットと、金の細工で使用するカラットです。金の場合のカラットは重量単位ではなく、純度を示す単位です。カラット数に比例して、金製品の金の含有量は多いということを示すのです。もちろん重さはまちまちになります。
参考までに、宝石の場合、基本的にはカラットを使うのですが、価値のやや低い石や原石の取引場においては、重量単位に『グラム』が使用されます(例クォーツなど)。また、宝石の中でも真珠に限っては『グレイン』(ラテン語で、粒の意)という重量単位を使います。日本では古い秤量単位である『匁』(もんめ)(1匁=
3.75gg=
18.75 カラット)を、私の祖父のころまでは一般的に使用していましたが、現在、ほとんどの質屋が使わなくなってきた単位です。(世界のジェームストーン図鑑参照)